捨て犬レインの物語
作 須出 草
ある雨の日、私は会社に行く途中のバス亭でまっていると
一匹の汚れた子犬が、私の隣によって来て、ちょこんととなりに座った
私は、周りに人がいたのを気をつかいながら、傘を少し寄せて入れてあげた
子犬は、少し喜んで尻尾を振った、しばらくしてバスが来た、私は「またね」と
つぶやいて、バスにのった、その時の子犬の目は少しさびしげな目をしていた
次の日、今日も雨が降っている昨日の子犬のことを思い浮かべながら
バス亭に向かう私、バス亭につくと昨日の犬がよってきた、私は少し微笑んだ
また傘をかけてあげた、子犬は必死に尻尾を振った、私はうれしくなり
カバンから昼ごはん用に買っていたパンをあげた、そうしてるうちにバスが来た
わたしは、バスにのってマドから見てみるとおいしそうにパンにかぶりついていた
バスの中で私は飼ってあげたいと考えた、しかし私の旦那は犬嫌いだ
その夜、私は旦那に捨て犬を見つけたんだと話した、旦那は少し考えて
「うん、いいよ、子供もいないしにぎやかになっていいじゃないか」といってくれた
旦那は私が子供ができないことに、気をつかってくれたのだと思った
わたしは次の日、日曜日だったけどバス亭のあたりを探してみた
あとから旦那もやって来て一緒にさがしてくれた、だけど子犬は見つからなかった
次の日会社に行く時、バス亭にいるかなーと思いさがしてみたけどやっぱりいない
次の日も、次の日も、、、、、、それから数年がたちました
わたしは犬のことを忘れかけていた、ある雨の日、傘をさして立っていると
となりに大きな犬がよって来てちょこんと座った、私は「ハッ」とした
あの雨の日の子犬だと、その犬は、私を見て必死に尻尾を振っている
その犬の首輪についた紐をもった少女が「レインこっちじゃないよ」
私は、その子に聞いて見た「この犬レインっていうんだ、いい名前だね」
その子は照れながら「うん、雨の日に家に来たんでレインなんだ」
そういうとその女の子は行ってしまったレインは少し振り向くと尻尾を三回ふった
私の左手には 三歳になったばかりの子供の手がつながれていました
(おわり)
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